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管理栄養士がすすめる栄養素ビタミンCとは?

最終更新日 2024.9.30

当院では管理栄養士による栄養指導をおこなっています。

患者様一人ひとりの健康を考え、それぞれに合わせた栄養指導を行うことで患者様の健康をサポートしています。

健康な身体作りには様々な栄養素が必要となります。
その中でも今回は皆さんも目にすることが多い栄養素、「ビタミンC」の成分や効果、摂取方法、お勧めする理由についてなどを詳しくお話していきたいと思います。

1.ビタミンCとは?


ビタミンCとはどのような栄養素なのでしょうか?
成分や効果についてお伝えします。

1-1成分

ビタミンCは水溶性ビタミンの一つです。

ビタミンCは別名アスコルビン酸とも呼ばれ、コラーゲンの合成に必要な栄養素です。

皮膚や粘膜などの健康維持にとても大切な栄養素ですが、それ以外にも骨や腱などの維持にも必要となる栄養素です。
またビタミンCは水に溶けやすく、空気や光の影響を受けやすいと言われており、調理する際に加熱にも弱い特徴があります。

1-2ビタミンCの効果

ビタミンCを摂取することで得られる効果はいくつかあります。

まずは皆さんもイメージしやすいと思われる肌への効果です。

ビタミンCと聞くと、美肌への効果を思い浮かべる方も多いと思います。
実際にビタミンCにはメラニンの生成を抑える効果があり、しみやそばかすの色素沈着を緩和する効果があると言われています。

また日焼けによる色素沈着を緩和したり、コラーゲンの生成を助ける効果もあるので肌の弾力を維持する手助けをしてくれます。

抗酸化作用もあるので、老化や肌トラブルにも効果があります。
そしてこの抗酸化作用は、細胞の老化も防ぐ効果があることから動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中さらにはガンなど様々な疾患の予防効果があると期待されています。

さらには、白血球の働きを強化する効果もあると言われており、免疫力アップにも繋がり風邪予防の効果なども期待できます。
鉄の吸収を助ける役割やまたストレスや疲労を和らげる効果など、肌への効果だけでなく心身の健康をサポートするとても重要な栄養素となります。

2.ビタミンCの適切な摂取量や方法について


ビタミンCには必要な摂取量や守るべき量、効果的な摂取方法があります。

2-1 ビタミンCの摂取量

ビタミンCの一日の推奨摂取量は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」で成人(15歳以上)で100mgと定められています。

性別によって違いはないですが、妊娠中や授乳中の方や喫煙者などは他の方より推奨摂取量がすこし増加します。

また過剰に摂取すると腹痛や下痢などになる恐れがある為、食品以外のサプリメントから摂取する方は一日1000mgを目安にしましょう。

2-2 ビタミンCを多く含む食品

ビタミンCを身体に取り入れる方法は食事やサプリメントから摂取する方法しかありません。

ビタミンCを多く含む食品として挙げられるのは、オリーブ葉やジャガイモ、ブロッコリー、パプリカなどの野菜類や、レモンやみかん、アセロラ、キウイフルーツなどの果物に多く含まれています。

ビタミンCの特徴の一つに水に溶けやすく、熱に弱いという特徴があります。

ですのでビタミンCを効率よく摂取する方法としては生で食べるのがお勧めです。
鮮度の良い野菜や果物を水洗いしなるべく生で食べるようにしましょう。

またスープにする場合は溶けだしたビタミンCを最後まで飲めるよう味付けの工夫をしたり、果物や野菜をスムージーにして摂取するのもお勧めです。

しかしビタミンCは一度に沢山摂取しても身体に蓄えておくことが難しい栄養素で、多くは身体の外に排出されてしまうのでこまめに摂取することが大切です。

決まった時間に摂取するようにすると忘れずにすむのでお勧めですが、そうはいっても決まった時間に野菜や果物をこまめに摂取するのは難しい方も多いと思います。

そういった方にはビタミンCを摂取できるサプリメントと併用するのもお勧めです。
外出先などでも気軽に摂取できるので忘れずこまめにビタミンCを取り入れることができます。

3.ビタミンCの働き


ビタミンCは先程も述べたように心身共に身体の調子を整える役割をしてくれます。

ビタミンCが不足してくるとイライラしたり、疲労感が続いたり、鬱のような症状が出てきたり、筋肉や関節が痛んだりと様々な不調が出てきます。

そしてさらにビタミンの不足が進行すると壊血病になります。
壊血病は髪の毛や皮膚の乾燥、貧血、歯のトラブル、あざが出来るなどの症状があり、最悪の場合は死に至ることもある病気です。

また乳幼児や小児でもイライラしたり、食欲が衰退したり、骨の成長が遅れることもあると言われています。

そうならない為の予防法としては、新鮮な果物や野菜など栄養価の高い食品を摂取したり、ビタミンCのサプリメントを飲みこまめにビタミンCを体内に取り入れることが大切です。

4.ビタミンCをお勧めする理由


夏も終わり秋になり少しずつ涼しい日も増えてきましたが、まだまだ日中は暑い日が続いており、紫外線が強い日もあります。

そしてこの時期は夏の疲れが出てきたり、夏に沢山浴びた紫外線の影響がお肌に出てきます。

身体やお肌など様々な所に不調が出てきやすいこの時期だからこそビタミンCを積極的に摂取して、健康な体を手に入れましょう。

比較的に普段の食事でも摂取しやすい栄養素のビタミンCですので日々の食事を少し意識したり、サプリメントを飲み不足しないよう気を付けていきましょう。

5.おわりに

当院で行っている栄養指導では患者様一人ひとりの健康状態やライフスタイルに合わせて進めていきます。

当院でもこの時期に行う栄養相談の中でもよくお話させて頂く栄養素の一つ、ビタミンCについてお話させて頂きました。

私たちの健康な身体作りに欠かせない栄養素ですので意識して積極的に摂取していきましょう。

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