現代の日本では、高齢化が進み、介護業界が増加しています。
高齢化社会とは、「65歳以上の高齢者の割合が、人口の7%を超えた社会」を指します。そして、高齢率が14%を超えると「高齢社会」、21%を超えると「超高齢社会」と呼ばれています。
当院の所在地である神奈川県は、65歳以上の人口の割合は25.9%で、全国平均の29.2%は下回るものの「超高齢社会」だといえます。
介護業界で、特にデイサービスの需要が高まっています。
自宅での生活を維持しつつ、日中の介護サポートを受ける役目を果たしています。そして、このデイサービス運営で欠かせない存在が「生活相談員」です。
この度「ブルーミングケア横浜小机」が開院するにあたり、生活相談員について仕事内容や求められる資格等をご紹介したいと思います。
1.生活相談員とは?
生活相談員は、介護施設やデイサービスなどの現場で、利用者やその家族と直接コミュニケーションを取りながら、日常生活や介護に関する相談に応じる専門職です。
また、施設の介護職員、看護師、ケアマネージャーなどとの連携もおこない、利用者が適切な介護サービスを受けられるように調整をする役目も担っています。
具体的に仕事内容を取り上げながら、説明します。
1-1.利用者や家族とのコミュニケーション
デイサービスなどの介護施設を利用する人や、その家族は、介護サービスに対する不安や疑問が生じることがあります。
生活相談員は、このような人や家族に対して寄り添い、相談に応じることが大きな役割です。安心してサービスを受けられるように、信頼関係を築くことが重要だといえます。
利用者やその家族との面談や、サービスを利用の状況確認、サービスの内容の関する要望、改善点のヒアリングなど、さまざまな場面での対応が求められます。
1-2.介護計画の作成と実行計画
ただ介護計画を立てるだけでなく、利用者の身体状況や生活習慣、家族の要望、ケアマネージャーの考えなどを集約し、利用者に効果的なサービスの提供できる内容を具体的に計画します。
そして、利用者本人と、家族に説明し、同意を得ることでサービスの提供を開始できるようになります。
さらに、この計画に基づいてサービスが適切に提供されているかを管理し、定期的に見直していくことも生活相談員の仕事です。
1-3.スタッフとの連携と調整
デイサービスの運営には多くのスタッフが関わっており、介護スタッフ、看護師、リハビリ専門職などが携わっています。
それぞれの専門分野でスタッフが協力し、高齢者ケアをおこなっています。
生活相談員はスタッフと連携を取り、情報共有、業務調整の役割も担っています。
1-4.地域や関係機関との連携
デイサービスを利用する高齢者の多くは、地域での生活を継続することが目的です。
生活相談員は、地域の医療機関や福祉サービスと連携しながら、利用者が自宅で生活を円滑に続けられるように支援します。
2.生活相談員に求められるスキルと資格
生活相談員として働くには、いくつかの資格やスキルが必要とされています。
看護に関する知識だけでなく、コミュニケーション能力などのスキルが求められます。
2-1.必要な資格
生活相談員になるためには、以下の資格をいずれか持っていることが一般的に求められます。
社会福祉士
社会福祉士は、福祉の専門的な知識を持ち、相談業務、福祉サービスの提供をおこなう資格です。
介護福祉士
介護福祉士は、介護の専門職です。高齢者や障がい者の介護をおこなうための資格です。
精神保健福祉士
精神保健福祉士は、精神疾患を抱える方の相談支援や福祉サービスの提供をおこなう資格です。
以上3つの資格は国家資格となります。
専門学校に通い国家試験を受けることもできますが、大学や短大に進学しなくても、相談援助の実務経験を積み、養成所に通ってから国家試験を受けることもできます。
ですので、生活相談員は社会人なってからでも、上記のいずれかの資格を取り、目指すことのできる職業だといえます。
そして、資格がなくてもある一定の条件があれば、生活相談員として働くことができます。
この条件は地域ごとで違いもありますが、今回は「ブルーミングケア横浜小机」が開院する、神奈川県で説明します。
神奈川県では、上記の3つの資格以外に、介護支援専門員か、介護保険施設または通所系サービス事業所で、常勤での介護業務経験が2年(勤務日数360日)以上ある人(直接処遇職員に限る)のどちらかにの場合でも、生活相談員として働くことができます。
介護支援専門員は国家資格ではありません。
介護支援専門員は「ケアマネージャー」を指します。要介護者が自立した生活を送るために、ケアプランをマネジメントする役割で、各都道府県が試験を実施し、資格証を交付しています。
先ほど紹介したように、勤務する地域で生活相談員になるための要件は変わってきますので、ぜひ気になった方は調べてみてください。
2-2.必要なスキル
生活相談員の必要なスキルとして、コミュニケーション能力、調整力、問題解決能力が求められると考えられます。
利用者やその家族、スタッフはもちろん、地域や関連機関との連携も生活相談員の役割だと紹介しました。
このように、多くの人と関わる仕事のため、たかいコミュニケーション能力が重要です。特に、利用者やその家族に寄り添った、適切な提案やアドバイスもできるスキルが求められます。
調整力はデイサービス内外の関係者と連携し、利用者一人ひとりに適切なケアを提供するため、調整力が求められます。
介護スタッフや医療機関との連携はもちろん、時には家族との折り合いをつけるために話し合いも必要になります。
問題解決能力は利用者や家族の抱える問題や悩みに対して、最適な解決策を提示することが求められます。迅速かつ的確に対応するための問題解決能力は非常に重要です。
3.デイサービスの生活相談員求人を探すポイント
生活相談員の求人を探す際には、いくつかのポイントを押さえておくと、より自分に合った職場を見つけやすくなります。
3-1.様々な条件
【給与・待遇】
生活相談員の給与は、地域や施設によって異なります。
基本給や手当、賞与の有無など、待遇面をしっかり確認することが重要です。また、交通費や残業代の支給など、細かな条件も見逃さないようにしましょう。
【勤務時間・休日】
デイサービスの生活相談員は、日勤が基本ですが、施設によってはシフト制を採用している場合もあります。
自分のライフスタイルに合った勤務時間や休日を確認しましょう。
【職場環境】
求人情報だけでは分かりにくい点ですが、職場の雰囲気や人間関係も重要です。面接時に職場見学をお願いし、実際にスタッフとコミュニケーションを取ってみるのも良い方法です。
3-2.施設の特徴を知る
デイサービス施設にはそれぞれに特徴があります。
リハビリに力を入れている施設や、認知症に特化した施設など、自分が興味を持っている分野に特化した施設を選ぶと、長く働き続けやすくなります。また、施設の規模や運営方針も事前に確認しておくと良いでしょう。
4.まとめ
デイサービスのおける生活相談員としての役割を、知っていただけましたか。
利用者やその家族、スタッフ、地域社会とを繋ぐ、重要な役目を担っています。高齢者の安心した生活を支えるために、デイサービスの運営をサポート末うために生活相談員は欠かせません。
そして、ブルーミングケア横浜小机でも生活相談員が欠かせません。
新しく開院するデイサービス施設になるので、良好な人間関係も築きやすく、皆さんで意見を出し合い、より良い施設を作りあげていくことが最大の魅力です。
生活相談員として、いろんな方をサポートしたいと思ったあなたと、お会いしたいと思います。