酸素を吸入するのは息苦しさを改善するためだけではありません。
息苦しいという症状は、呼吸機能低下により、血液中の酸素が不足していることを感知した脳が発している危険信号です。
この危険な状態を解消するために高濃度の酸素を吸う必要があるのです。血液中の酸素が不足したままの状態が長引くと、肺以外の臓器に負荷がかかり、高血圧や心不全、脳卒中、狭心症、急性心筋梗塞などの合併症を引き起こす危険があります。
我慢してそのままにしておくよりも、酸素を吸っていた方が安全です。
在宅酸素療法は健康保険が適用されており、動脈血酸素分圧(PaO2)が55Torr(mmHg)以下の者、およびPaO2 60Torr(mmHg)以下で睡眠時または運動負荷時に著しい低酸素血症のある方で、医師が在宅酸素療法を必要であると認めた患者さんが対象となります。
費用負担は現在以下の通りです。
酸素濃縮装置+携帯用酸素ボンベの場合 | ||
---|---|---|
1割負担 | 3割負担 | |
指導管理料 | 2,500円 | 7,500円 |
酸素濃縮器 | 4,000円 | 12,000円 |
携帯酸素ボンベ | 880円 | 2,640円 |
呼吸同調式デマンドバルブ | 300円 | 900円 |
合計 | 7,680円 | 23,040円 |
(2008年5月現在)
※障害者医療費助成制度対象の方は、医療費の自己負担の助成を受けることができます。
酸素を吸う量と時間は診察によって決定します。酸素吸入は自分の呼吸だけでは足りていない酸素を補う目的で行います。体の中にどのくらいの酸素が必要かは、人それぞれ病気の状態によって異なります。
1ヶ月に1回以上の通院もしくは往診が必要です。酸素を吸う機械は病院から貸し出します。
ご自宅への器械の設置や説明、保守点検は酸素供給業者が行います。
京浜急行線弘明寺駅より徒歩3分
JR東戸塚駅よりバス25分